コオロギおじさん

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今日は「自分自身のファイナンシャルマネジメント」について発表する授業だった。

習った慣用句と文法should have p.pやI wish I hadをつかって過去の後悔と、未来完了つかって、将来の計画を語ります。

わたしは最後だったんだけど、だんだん自分の内容が恥ずかしく思えてきて逃げたくなりました。

なぜなら若者は買い物しすぎちゃったとか旅のためにお金を貯めるなどさわかやかな内容で、年齢が高くなるにつれて、子供のための教育費とか実家への送金、あるいは家を買う予定などの内容に変化します。

わたしはここではある程度の高年齢層に入りますが、彼らと比べて自分の内容がどうしようもなさすぎて、自分のゴミ具合が判明し放棄したくなったのです。

その内容はそもそも金持ちの両親に生まれてればよかったとか、働くのがだるいとか、宝くじあたったらどうにかなったのに…などという後悔と、働きたくないから不労収入が夢という将来についてです。

まぁ恥ずいけど仕方ない。集団の中の底辺として、あるいはエキセントリックなあぶれた人として見てくれよな!って開き直って発表しました。

結果幸い笑いが取れたのでよかったです。

もはやわたしは悲しきモンスターなので、笑い飛ばしてくれた方がありがたいです。

ちょうどそのとき10年以上前に遭遇した悲しき人物を思い出しました。

わたしは当時20代前半のニートで、親に青年就職セミナーみたいな市がやってるやつに行けと言われて渋々いきました。

そこにいた35くらいの年齢制限ギリの男性は、髪の毛ボサボサで服はしわしわで、絵に描いたようなニートのようにみえました。ドラマでニート役させるとこうなりそうな典型的なそれの雰囲気でした。

そしてスモールトークする時間があってその人にあたりました。

話してみると、彼は案の定外で働いたことはなく、家でお父さんがコオロギを繁殖する仕事してるんだけどそれを手伝ってると言ってました。

なんだそりゃと衝撃を受けて、印象に残ってます。

他になんにも覚えてないんだけど、そのコオロギおじさんのことを思い出したんです

その人は全然卑屈でなくとてもピュアな雰囲気だったので、あまりにも不器用で傷つきやすかったから社会に出れずに家でお父さんと一緒にコオロギを育てていたんだとおもいます。

わたしは今彼と同じくらいの年齢となって、ふと思います。わたしもそっち路線で行った方がいい、と。

はぐれもので、センシティブで、上手く立ち回れない不器用さ。それならそれにあった生き方があるじゃないかと。

彼はそんな就職セミナー行くより、コオロギ育ててる方が合ってます。

彼のようになるためには、無駄なプライドを捨てなければなりません。

と思う一方で、彼のような本物のハイリーセンシティブな人を見てしまうと、自分は図太くて無神経な人間に思えますから、そうなるのもまたハードルが高いんです。

彼がガラス細工としたら、わたしは強化ガラスくらいの耐性があります。そこには大きな違いがあるのです。

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